桜島の火山について

桜島溶岩分布図

桜島の誕生

桜島の誕生

桜島が誕生する前、鹿児島湾には巨大な穴があいていました。この穴は姶良カルデラと呼ばれ、約29,000年前の超巨大噴火によってできたものです。このとき、地下にあった大量のマグマが噴出し、火砕流となって南九州全域を埋めつくし、その厚さは数十メートルにもなりました。こうして出来たのがシラス台地です。

シラス台地をつくった姶良カルデラの超巨大噴火の後(今から約26,000年前)、カルデラの南部で新たな噴火がはじまりました。これが桜島誕生の瞬間です。このように、桜島は姶良カルデラの一部に生まれたカルデラの「こども」のような火山です。

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噴火の歴史

噴火の歴史

桜島は約26,000年前に誕生し、現在までに大規模な噴火を17回も繰り返しています。その中で最大の噴火は、今から約13,000年前の大噴火です。このときの噴火では、鹿児島市内で1m以上、鹿児島県内のほとんどで10cm以上の火山灰が積もりました。

桜島の活動は、大きく2つの時期に分かれています。誕生から約5,000年前までが北岳の活動、4,500年前から現在までが南岳の活動です。北岳と南岳という2つの火山が南北に連なっているため桜島は横長に見えるのです。

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溶岩の分布

溶岩の分布

史料として記録が残っている大噴火には、天平宝字噴火(奈良時代:764年)、文明噴火(戦国時代:1471年)、安永噴火(江戸時代:1779年)、大正噴火(大正時代:1914年)があります。この他にも昭和噴火(1946年)がありますが、溶岩が流れるだけで爆発的な噴火がなかったので、大噴火には含まれていません。

これらの大噴火には、おもしろい特徴があります。山の頂上ではなく、中腹で噴火していることです。また、その火口は山頂を挟んで対称に2ヶ所で噴火しています。これは、地下のマグマが割れ目をつくりながら板状に上昇したためだと考えられます。

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桜島の上の植物

桜島の上の植物

桜島は噴火をするたびに溶岩を流し、植生を破壊して岩だらけの地形をつくってきました。しかし、長い年月がたつと植物は復活し、森になっていきます。何もない溶岩の上に植物が生えて森になるまでには200年以上かかると言われています。この変化の様子を観察するには200年もかかりますが、桜島には様々な時代の溶岩があるので、島を一周すれば数百年分の植生の変化を見ることができます。桜島は、まさに天然の博物館なのです。

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